ASBJ リース基準の改正,IFRSの主要な定めのみ採り入れ

収益認識基準のような文言レベルの整合性は図らず
( 03頁)
企業会計基準委員会(ASBJ,小賀坂敦委員長)は,10月8日開催の第467回委員会において,「リース取引に関する会計基準」および同適用指針の改正議論を行った。IFRS第16号と同様に,借手はすべてのリースについて資産および負債を認識する方向で検討を進めている。今回は,IFRS第16号と整合性を図る程度等について検討が行われ,文言レベルですべての定めを採り入れるのではなく,主要な定めの内容のみを採り入れる方向性が示された。

所有権移転と所有権移転外の区分も設けず

ASBJでは,2019年3月に,すべてのリースについて資産および負債を認識するリースに関する会計基準の開発に着手することを決定。以降,関連する業界団体等からも意見聴取を行った上で,公開草案の公表に向けた審議を進めているところだ。

現状の事務局案として,ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分は設けない方向だ。また,所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースの区分についても設けない。リース期間は,IFRS第16号の定めの内容を採り入れ,解約不能期間に合理的に確実な延長オプションの期間を加えたものとする。...