金融庁 サステナビリティの開示欄 有報に新設を提案

ディスクロージャーWG第3回を開催
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金融庁は10月29日,金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」の第3回会合をオンラインで開催した。サステナビリティ情報を有価証券報告書で記載する欄を設ける案が事務局から示された。開示項目を含め,委員からは賛同の声が出ている。ほか,人的資本の開示方法や視点についても議論が交わされた。

TCFD提言に基づく開示を提案

前回は気候変動に関する開示や重要性について議論されたが( No.3526・6頁 ),今回は有価証券報告書における記載と開示内容,多様性確保や人的資本の開示がテーマとなった。

サステナビリティ情報については有報の中に枠を作って開示してはどうかとの意見があり,事務局から図表のような改正案が示された。

開示する情報はTCFD提言に基づき,「ガバナンス」「リスク管理」を挙げ,「戦略」「指標と目標」は,企業にとって重要性がある場合に開示することを提案。ただし,国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)による基準を踏まえた開示が重要であり,段階的に適用していくことを視野に入れている。併せて,ISSB基準が最終化した後,サステナビリティ開示基準対応を行う組織によりエンドースメントを行って開...