政府 分配戦略に四半期開示の見直し検討を明記

新しい資本主義実現会議で緊急提言
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政府の「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)は11月8日,第2回会議を開催した。今後の経済対策に向けた「緊急提言」の取りまとめを行い,「当面,岸田内閣が最優先で取り組むべき施策」などを整理した。緊急提言は新しい資本主義の起動に向けた考え方と成長戦略と分配戦略の2つの柱で構成。分配戦略では,「四半期開示の見直し」を検討課題に挙げている。

緊急提言を取りまとめ

「新しい資本主義実現会議」は,10月15日に内閣に設置された「新しい資本主義実現本部」の下で開催している。同会議では「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義の実現に向けたビジョンを示し,その具体化に向けた検討を行う。第1回会議では,新しい資本主義の基本的考え方となる「成長と分配の好循環が重要」といった認識の共有などがあった。

第2回会議では,今後の経済対策に向けた「緊急提言」を取りまとめた(図表参照)。緊急提言では,当面,岸田内閣が最優先で取り組むべき施策を整理した。

【図表】緊急提言の主なもの(会計・税務関係)

Ⅰ 新しい資本主義の起動に向けた考え方 人的資本や無形資産,社会・自然環境...