2021年3月期有報の訂正報告書 160社が提出

書類の添付漏れによる訂正にも注意
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2021年3月期の有価証券報告書に関する訂正報告書を10月末までに提出した会社を調査したところ,160社(161件)あった。訂正の内容で最も多かったのは「提出会社の状況」に関する記載だった。その中でも「役員の状況」の訂正が多く,役員の経歴等を修正した事例が目立つ。また,「添付漏れ」による訂正報告書もあった。特に定款については,変更がない場合でも前回の添付から5年ごとに改めて添付が必要となるため留意したい。

訂正報告書の提出会社は前年より減少

会計基準や開示制度等の認識不足やケアレスミスによる記載の誤りなどにより,有価証券報告書の開示内容が間違っている場合は,その誤りを訂正して正しい内容を公表するために,訂正報告書を提出する必要がある( 金融商品取引法第24条の2 第1項)。

2021年3月31日決算で2021年10月末までに有報を提出した上場2,354社を調査したところ,2021年6月1日から同年10月31日までに訂正報告書(2021年3月31日決算の有報を訂正するものに限る)を提出した会社は160社あった(図表1)。近年,増加傾向にあったが,今回の調査では前年より24社減少した。なお,複数回提...