連結キャッシュ・フロー計算書作成に関する実務ポイント 第4回 連結範囲の変更を伴わない子会社株式の追加取得・一部売却時のキャッシュ・フロー
公認会計士 飯塚 幸子
はじめに
皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。
今回の講義では,連結範囲の変更を伴わない子会社株式の追加取得・一部売却時における連結キャッシュ・フロー計算書の留意点を見ていきたいと思います。
1.連結範囲の変更を伴わない子会社株式の追加取得・一部売却の考え方
連結範囲の変更を伴わない とは,従来から連結子会社であった子会社株式を追加取得または一部売却したことで持分比率の増減はあったもの,支配継続は変わらず連結子会社であることを言います。この場合,親会社単体では子会社株式という「投資その他の資産」の追加取得・一部売却であるため,『投資活動によるキャッシュ・フロー』の区分に追加取得・一部売却によるキャッシュ・フローを表示します。一方,連結ベースで考えると,子会社株式の追加取得・一部売却という取引は支配株主(親会社)と非支配株主との取引であるため「財務活動」と捉え, 『財務活動によるキャッシュ・フロー』 の区分に「連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出」,「連結範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入」として表示することになります。
連結範囲の変更を伴うか伴わないかで表示区分が異な...
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