FASF 「株式報酬に関する会計処理と開示」が新規テーマに

第43回基準諮問会議を開催
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財務会計基準機構(FASF,林田英治理事長)は11月29日,第43回基準諮問会議(湯浅一生議長)を開催した。当日は,新規テーマとして「株式報酬の会計処理と開示の取扱いの整備」が提案された。提案されたテーマは,①いわゆる現物出資構成による取引,②現金決済型の株式報酬取引および③インセンティブ報酬に関する包括的なものに分けられ,次回3月以降の基準諮問会議で議論していくことが決まった。

株式報酬の取扱いの明確化を提案

新規テーマの「株式報酬の会計処理と開示の取扱いの整備」は,日本公認会計士協会(JICPA)の提案。コーポレート・ガバナンスの強化等を目的として,インセンティブ報酬を導入する企業が増加しているという背景がある。

役員等に対するインセンティブ報酬については,これまでJICPAが2019年5月に「インセンティブ報酬の会計処理に関する研究報告」を公表し,会計上の取扱いや今後の課題を示している。また,企業会計基準委員会(ASBJ)は,2019年12月の会社法改正で取締役の報酬等として株式の無償交付が可能となったことを受け,本年1月に実務対応報告第41号「取締役の報酬等として株式を無償交付する取...