金融庁・金融審 公認会計士制度部会を開催

上場会社監査への規律 法的枠組みの必要性を議論
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金融庁・金融審議会は11月29日,公認会計士制度部会の第16回会合をオンラインで開催した。22日の金融審議会総会で公認会計士制度の改善に関する検討が諮問されたことを受け,具体的な検討に入る。現状の「上場会社監査事務所登録制度」を法的な枠組みとすることや,監査法人の社員の配偶関係に基づく業務制限など,制度的な対応に向けた議論がなされた。

「ソフトローを中心に」との声も

公認会計士制度部会が開催されるのは2006年以来15年ぶり。「会計監査の在り方に関する懇談会」による論点整理を踏まえ,公認会計士制度の改善に向けた議論を行う。早ければ来年の通常国会での法改正を目指す。主に以下のテーマが議論される。

<会計監査の信頼性確保>
①上場会社の監査を担う監査事務所の規律付け
②公認会計士・監査審査会によるモニタリング
<公認会計士の能力発揮・向上>
③監査法人の社員の配偶関係に基づく業務制限
④組織内会計士向けの指導・支援を広げるための方策
⑤実務経験期間の見直し
⑥継続的専門研修の確実な受講を通じた公認会計士の能力向上

①に関しては,日本公認会計士協会(JICPA)が自主規制の一環として「上場会社監査事務所登録制度」...