日本監査研究学会 西日本部会および東日本部会を開催

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日本監査研究学会(松本祥尚会長)が東西日本部会を開催した。第45回西日本部会は7月2日に大阪産業大学(大阪府大東市)でオンライン形式、第44回東日本部会は同17日に青山学院大学(渋谷区渋谷・青山キャンパス)にてハイフレックス形式(対面とオンラインの併用)で実施した。

西日本部会(会場:大阪産業大学)

西日本部会での統一論題は「財務諸表監査問題としての気候関連リスク」。現状、財務諸表には気候関連リスクの財務的影響がほとんど可視化されておらず、財務諸表とサステナビリティ情報の開示内容が乖離している課題がある。このような課題を踏まえて、財務会計上の問題としての気候関連リスクを取り扱い、監査上の論点について議論を行った。

統一論題報告では、上妻京子氏(関西大学)を座長に、山本憲吾氏(PwCあらた)、井上善弘氏(香川大学)、林隆敏氏(関西学院大学)が登壇した。山本氏は、「監査実務の現状と課題」を報告。所属する監査法人において、特にリスク評価手続に関連して、気候関連リスクを考慮した監査手続の実施が求められていることや監査上の主要な検討事項(KAM)での記載事例、今後の監査上の課題点などを紹介した。林氏は...