公認会計士　佐藤　伸

監査法人以外の場で活躍する公認会計士の方々に、これまでのキャリアや今の働き方などについて聞く本コーナー。今回は、大手事業会社を多数経験し、海外子会社の立ち上げに大きく貢献してきた佐藤伸氏に話を聞いた。

─会計士を目指した理由を教えてください。

大学では経済学を勉強していたこともあり、お金の流れに興味をもっていました。卒業後は銀行に入り、融資や金融商品の販売業務などを経験しました。融資業務の中で、お客様に適切なアドバイスができないと感じる場面が多く、先輩への相談をきっかけに、簿記検定１級を取得しました。同時に公認会計士の資格にも興味を持ち始めましたが、結婚して子供もいたので会社を辞めるという選択肢は考えておらず、働きながら勉強を続けました。

─これまでの経緯を教えてください。

合格後は、監査法人に就職しました。監査業務の中では、例えば内部統制の改善に関するアドバイスを行うことがありましたが、当事者でないことにもどかしさを覚え、事業会社への転職に興味を持ち始めていたころ、縁あって、ヘアカット事業を展開する事業会社に入社しました。そこではちょうど、ビジネスモデルのグローバル展開を進めようとしていた状...