就任インタビュー 東京国税局・重藤哲郎局長

DX推進とインボイス制度の周知に注力
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本誌はこのほど東京国税局局長に就任(6月)した重藤哲郎(しげとう・てつろう)氏にインタビューを行った。DXや間近に迫ったインボイス制度への対応、今後の取組みなどを聞いた。

――就任にあたり抱負をお聞かせください。

最近は不祥事が相次いでおり、信頼を損なうような事態となっています。まずは、税務当局の信頼を取り戻すことが一番の課題だと考えます。これに加えて、引き続き、新型コロナウイルス感染症への対応に配慮した事務運営を行ってまいります。

東京国税局 重藤哲郎局長
〈略歴〉1988年大蔵省入省。広島国税局長、国税庁課税部長、国税庁次長などを歴任し、2022年6月から現職。

また昨今、目覚ましい勢いでDX(デジタルトランスフォーメーション)が世の中全体で進んでおり、国税の組織もDXの流れを取り入れながら、我々の使命をしっかりと果たしていく考えです。ここで我々の使命とは、一つには、納税者の利便性の向上が挙げられます。例えば、e-Taxの普及やキャッシュレス納付の促進等を進めている最中ですが、適正な申告をしやすい環境を整えることは納税者のさらなる利便性の向上に繋がると考えています。また、悪質な納税者に対し、...