厚労省 給与のデジタルマネー払いに向けたパブコメ始まる

2023年4月1日施行予定
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厚生労働省は9月22日、「労働基準法施行規則の一部を改正する省令案」のパブリックコメントを開始した。労働者に対する賃金は現金払いが原則。現行制度では、その例外として、労働者の同意を得た場合、①銀行口座への振込と②証券総合口座への払込による賃金支払が認められている。改正案では、この例外に、資金移動業者の口座への振込を加えることで、いわゆるデジタルマネー払いを可能とするもの。意見募集は10月21日まで。

資金移動業者の口座も選択可能に

労働基準法では、賃金は現金払いが原則であるが、現行の労働基準法施行規則では、その例外として、労働者の同意を得た場合、①銀行口座への振込と②証券総合口座への払込による賃金支払が認められている。

今回の改正案は、キャッシュレス決済の普及や送金サービスの多様化が進んでいることを背景に、現行の例外①②に加え、労働者の資金移動業者の口座(キャッシュレス決済で用いるアプリ等の口座)への賃金支払を可能にするもの。

対象となる資金移動業者については、資金決済法による規制のほか、一定の要件を満たすものとして厚生労働大臣の指定を受けなければならない。例えば、以下のような要件を満たす必要...