IASB 公開草案からの変更点や審議の進捗を説明

基本財務諸表プロジェクトに関するウェビナーを開催
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国際会計基準審議会(IASB)は現在、「基本財務諸表」プロジェクトに取り組んでいる。同プロジェクトはIAS第1号「財務諸表の表示」の改善を意図しており、主に損益計算書に焦点を当て、「営業利益」などの新たな小計を導入することなどを検討してきた。現在は最終化に向けた再審議中で、10月14日にはウェビナーを開催して検討状況を説明した。

2019年に公開草案公表後、再審議中

基本財務諸表プロジェクトは、投資家など財務諸表利用者からの財務諸表の改善に関する強い要望を受けて始まった。作成者と利用者の間の「コミュニケーションの改善」を目的としており、主に損益計算書に焦点を当てている。

2019年12月には公開草案「全般的な表示と開示」を公表し、2020年9月までコメントを募集した。現在は、寄せられたコメントを受け、再審議している状況だ。

公開草案からの変更点も

10月14日のウェビナーでは、IASBのテクニカル・スタッフたちが登壇し、公開草案の提案やこれまでの暫定決定の内容、プロジェクトの進捗状況などを説明した。

ウェビナーでは、公開草案での提案を、以下の3点に大別した。

①損益計算書において、新たに定義された小...