事例でわかる 実務で使える 税効果会計 第6回 税効果会計の監査・決算対応

 公認会計士 内田 正剛

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はじめに

「繰延税金資産の監査手続で何を聞かれるかわからない」。繰延税金資産の金額が大きい場合、万が一監査で取崩しを求められたら、業績へのインパクトが大きいので避けたいところですよね。税効果会計における監査ではどこをどのように見られて、何を聞かれるのでしょうか。今回は、筆者が考える税効果会計の決算監査で聞かれるポイントを紹介します。

用語のシンプル化のために、今回も、将来減算一時差異を「減算差異」、課税所得を「所得」、税務上の欠損金を「欠損金」、臨時的な原因により生じたものを除いた所得を「経常所得」とします。

なお、データベース(DB)版では、「図解で整理!税効果会計の基礎と考え方」と題して、わかりやすく簡単に税効果会計を解説しています。併せてお読みください。ともに動画でも解説していますので、記事を読みつつご視聴いただければより理解が深まります。

〈掲載予定〉

回数テーマ掲載号1税効果会計の決算書分析のポイント35622繰延税金資産・負債に関する注記分析のポイント35653欠損金注記の分析方法35684回収可能性の分析方法35715会社分類の推測方法35746税効果会計の監査・決算対応35777...