ISSB 産業別要求事項は改めて開発へ

10月ボード会議を開催
( 06頁)
国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は10月18日から21日にかけて、カナダ・モントリオールでボード会議を開催した。9月のボード会議で「公開草案へのコメントを受け再審議する」とした、用語の定義やスコープ3の温室効果ガス排出、産業別要求事項などを検討。産業別要求事項についてはコメントで懸念が多かったことから、公開草案で示した「付録B」を、まずは強制力のない「例示」と位置づけることとした。2025年中を目途に改めて産業別要求事項の公開草案を公表する見込みだ。

“significant”は削除

IFRS-S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」の公開草案(S1基準案)では、提案の目的を「企業がさらされる重大な(significant)サステナビリティ関連のリスクおよび機会のすべてに関する重要性がある(material)情報を開示することを要求するものである」と記載していた。ISSBとしては“significant”という用語を、作成者がリスクおよび機会を識別する際の理解の助けとし、意思決定に有用な情報が開示されることを意図して使用した。ただ、コメントでは「用語の定...