EU 日本も含む「第三国企業」にも開示求める方向

CSRDまもなく最終化
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IFRS財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)などで策定が進むサステナビリティ情報開示に関する基準だが、欧州(EU)でも独自の基準を策定する動きがある。現在、EU各国での法制化の前提となる企業サステナビリティ報告指令(Corporate Sustainability Reporting Directive:CSRD)の最終化に向けて議論しており、近く承認される見通しだ。また、並行して欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)が具体的な開示基準を検討しており、こちらも間もなくの最終化が見込まれる。CSRDについてはEU域内に子会社等を有する「第三国企業」のうち一定の金額条件等を満たす企業にも開示を求める方向で検討が進んでおり、関連する日本企業にも影響がありそうだ。

NFRDへの指摘受け改正

CSRDは、従来の非財務情報報告指令(Non-Financial Reporting Directive:NFRD)を置き換えるもの。NFRDに対しては「投資家が重要だと考える情報が報告書に含まれていない」、「情報の比較可能性が低い」、「対象企業が少なすぎる」といった指摘があったことから、新たな指令...