ISSB シナリオ分析の義務化などを暫定決定

補足ボード会議を開催
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は11月1日から3日にかけて、ボード会議を開催した。11月のボード会議は15日から独・フランクフルトで開催予定だが、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の審議などを受け、補足的にオンラインで開催。サステナビリティ会計基準審議会(SASB)による基準の考慮を求める一方で、気候開示基準審議会(CDSB)による公表物の考慮は任意とすることを暫定決定した。また、気候変動に関するシナリオ分析を求めることも暫定決定した。

SASB基準のみ“shall consider”

暫定決定した内容は、主に以下の2点。

【図表】補足ボード会議での暫定決定内容

基準案 暫定決定の内容
IFRS-S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」(S1基準案) 報告すべきサステナビリティ事項の識別と適切な開示に際して、SASB基準を考慮しなければならない。
IFRS-S2号「気候関連開示」(S2基準案) 気候変動からのレジリエンス(回復力)に関する情報を提供するため、気候関連のシナリオ分析を用いなければならない。

S1基準案では、企業がサステナビリティ関連のリスクおよび機...