GPIF 運用機関が挙げるESG課題、気候変動等が上位

「人権と地域社会」の重要性高まる
( 08頁)
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fund)は3月10日、GPIFの運用機関が考える「重大なESG課題」を公表した。株式および債券の運用を委託している運用機関に対して、毎年、重大なESG課題を確認している。今回、国内株式運用機関(パッシブ運用機関)全社が挙げた重大なESG課題は、「気候変動」、「サプライチェーン」、「情報開示」、「不祥事」、「コーポレートガバナンス」、「人権と地域社会」、「ダイバーシティ」の7項目だった。

取引先や顧客企業から人権配慮の要請も

GPIFでは、株式運用機関に対して、「重大なESG課題」を2018年から確認しており、今回の調査で5回目となる。

調査の結果、国内株式運用機関(パッシブ運用機関)が挙げた重大なESG課題は、表の通りであった。今回の調査では、新たに「人権と地域社会」が、全社から挙げられている。

この点、GPIFでは、欧州各国で現代奴隷法が施行され、人権デューディリジェンスの義務的要請がなされていること等を指摘。サプライチェーン上の取引先や顧客企業から人権配慮を要請される事例もあるという。例...