ミニファイル 市場価格のない株式等の取扱い

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2021年に改正した 時価の算定に関する会計基準の適用指針 は、2023年3月期から強制適用になる。改正適用指針では、2019年公表の適用指針で先送りしていた、投資信託の時価の算定に関する取扱い等を定めた。

投資信託の時価の算定について、パターン分けの結果で「何が時価になるか」や開示が変わるため、その分類に注目が集まっている。一方、ある監査法人内で注意喚起がされているように、非上場株式などの市場価格のない株式等の取扱いにも注意が必要だ。

問題となるのは、市場価格のない株式等を直接保有する場合と投資信託財産として間接的に保有する場合で貸借対照表価額が異なる点。市場価格のない株式等を保有する場合、取得原価...