金融庁 ガバナンスの実質化へ、対話と意識改革促す

「アクション・プログラム」案を議論
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金融庁は4月19日、「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」の第28回会合を開催した。コーポレートガバナンス改革の実質化に向けた課題と取組みをまとめた「アクション・プログラム」案を検討。企業価値向上に向けて、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)を細則化するのではなく、企業と投資家の対話や自律的な意識改革を促す方向だ。

PBR改善等で持続的成長の実現へ

昨年5月のフォローアップ会議では、CGコード再改訂後の中間点検として、実証分析や企業インタビューの結果を踏まえて議論した( No.3556・2頁 )。上場企業のガバナンスについて形式面の整備が進んだことに一定の評価はあったものの、「『原則主義』が定着していない中で、コードのさらなる細則化をすべきではない」、「資本コストへの意識を企業に根づかせることが重要」などの指摘が出ていた。

これ以降フォローアップ会議の開催はなかったものの、コーポレートガバナンスと企業価値の向上に向けた動きは進んでいた。金融庁は、本年1月に公布・施行した改正開示府令で、有価証券報告書におけるサステナビリティ情報の記載欄を新設し...