IAASB サステナ保証基準は前倒しで最終化の見込み

JICPAセミナーで議長が説明
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国際監査・保証基準審議会(IAASB)では現在、サステナビリティ報告の包括的な保証基準の開発や国際監査基準(ISA)570「継続企業」の改訂など複数の主要プロジェクトが進行中だ。4月12日には来日中のトム・サイデンスタイン議長が日本公認会計士協会(JICPA、茂木哲也会長)主催のセミナーに登壇し、今後の見通しなどを説明した。

主要なプロジェクトは3つ

IAASBのプロジェクトのうち、現時点で公開草案の検討を進めているのは以下の3つだ。

・国際サステナビリティ保証基準(ISSA)5000「サステナビリティ保証業務に関する全般的な要求事項」(新規開発)

・ISA240「財務諸表監査における不正に関する監査人の責任」(改訂)

・ISA570「継続企業」(改訂)

ISSA5000は、すべてのサステナビリティ項目を対象とし、かつ会計士だけでなくすべての保証業務実施者が適用できる基準。限定的保証と合理的保証の両方に対応する。また、ISA240の改訂は不正に対する監査人の役割や責任の明確化を、ISA570の改訂は用語の明確化などを通した機能強化を目指している。

2024年下期の最終化目指す

JICPAのセミナー「I...