CPAAOB 監査人の異動件数増加が止まる

2023年版「モニタリングレポート」公表
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公認会計士・監査審査会(CPAAOB、松井隆幸会長)は7月14日、2023年版「モニタリングレポート」を公表した。会計監査人の異動は、昨年の228件から204件に減少(合併を除く)。大手監査法人から準大手監査法人・中小規模監査事務所への異動増加の勢いが鈍化した。また、各監査事務所の業務運営の状況は「著しく不当なもの」が1年間で2件増加。新たに準大手の1つを「良好でないもの」とした。

大手の監査シェアが60%を下回る

「モニタリングレポート」は、CPAAOBが実施した監査事務所へのモニタリング活動の状況を紹介するもの。会計監査人の異動分析や検査結果などを掲載している。

会計監査人の異動件数は、2022年7月からの1年間において合併を除くと204件。前年同期間より24件減少し、近年の増加傾向が止まった。監査法人の規模別では、大手監査法人から異動する傾向が継続するものの、その勢いが鈍化。大手105件減、準大手13件増、中小92件増の純増減となった(前年同期間は大手140件減、準大手31件増、中小109件増)。

2023年3月末の上場国内会社数における監査事務所の規模別シェアでは、大手が全体の60%を...