日本監査研究学会 第45回東日本部会を開催

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日本監査研究学会(松本祥尚会長)は7月15日、釧路公立大学にて第45回東日本部会を開催した。統一論題は「内部統制報告制度の現在と課題」。蟹江章氏(青山学院大学)を座長に、次の4名が報告を行った。

・兼田克幸氏(北海道大学名誉教授)「内部統制報告書の作成を巡る諸課題及びエンフォースメント」

・和久友子氏(有限責任あずさ監査法人)「内部統制報告制度における監査人の責任」

・岡野泰樹氏(北海道大学)「非財務情報の報告に係る内部統制の課題」

・中村元彦氏(千葉商科大学)「ダイレクト・レポーティングの採用について」

このうち和久氏は、訂正内部統制報告書への監査人の関与の在り方について、訂正内部統制報告書を内部統制監査の対象とすることには反対したものの、「今般の訂正内部統制報告書における開示の充実を踏まえると、経営者による、財務報告の評価結果を訂正した経緯、訂正の対象となる内部統制報告書に開示すべき重要な不備の記載がない理由、これに基づく改善策の内容に対し、監査人の意見を開示する形で、関与の状況を示すことも考えられるのではないか」と指摘。現行実務の例として臨時報告書における監査人交代時の開示をあげ、異論があ...