内部統制報告制度の改正により、2024年４月１日以後開始事業年度等から開示が拡充される（ No.3612・４頁 ）。そのひとつが開示すべき重要な不備の「是正状況」の開示だ。

同開示は、前年度に重要な不備を報告した場合に、当年度の内部統制報告書（付記事項）において、その「是正状況」を記載するもの。ただし、前年度の内部統制報告書の提出日までに重要な不備を是正できれば、実施した是正措置の内容とその是正措置が完了した旨を前年度の内部統制報告書（付記事項）に記載することができ、当年度の内部統制報告書への記載は省略できる。

もっとも提出日までに重要な不備を是正するハードルは極めて高い。というのも、まず、期末から内...