公認会計士・監査審査会の最近のモニタリング活動について

~「令和5年版モニタリングレポート」のポイント~

 公認会計士・監査審査会事務局 審査検査課長 八木原 栄二

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はじめに

公認会計士・監査審査会(以下「審査会」という)は、監査及び会計の専門家はもとより市場関係者及び学生や社会人など一般の方々に対しても、監査事務所(公認会計士事務所又は監査法人をいう)の状況等について分かりやすい形で情報提供するとの観点から、平成28年以降、年次で監査事務所に関する「モニタリングレポート」を公表している。

今般、監査事務所や被監査会社の概況に関するデータ更新のほか、審査会のモニタリング活動を通じて入手した最新の情報を追加するなど、審査会の令和4事務年度のモニタリングの成果等を盛り込んだ「令和5年版モニタリングレポート」(以下「本レポート」という)を取りまとめ、本年7月14日に公表したところである。

本レポートの概要

本レポートは、「Ⅰ.監査業界の概観」、「Ⅱ.審査会によるモニタリング」、「Ⅲ.監査事務所の運営状況」及び「Ⅳ.監査をめぐる環境変化への対応」の4部により構成されている。本稿では、各部の主なポイントを紹介するが、紙幅の関係で紹介しきれなかった部分もあり、ぜひ、審査会ウェブサイトに掲載している本レポート全文(カラー図版)をお読みいただければ幸いである。

(注)「モニ...