ASBJ リースの300万円基準、契約の結合後に判定か

取扱いの明確化を求めるコメントへの対応
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企業会計基準委員会(ASBJ)は現在、リース会計基準案に寄せられたコメントへの対応を検討している。10月5日の本委員会では、借手のリース期間について、延長オプション等の行使可能性に関する「合理的に確実」が高い閾値であることを明記する案が示されたが、さらなる具体化を求める意見が出ている。少額リースの300万円基準や短期リースは現行基準を踏襲するものだが、前者は契約の結合後に判定することにより、後者は購入オプションの有無により、適用範囲が狭くなる可能性がある。

「合理的に確実」はどの程度の閾値か

借手のリース期間は、解約不能期間に以下を加えたものとして決定するとされている。

・借手が行使することが合理的に確実であるリースの延長オプションの対象期間

・借手が行使しないことが合理的に確実であるリースの解約オプションの対象期間

この延長オプション等の行使可能性に関する「合理的に確実」の閾値について明確化を求める意見が多い。このため、事務局は、リース会計基準適用指針案に、「合理的に確実」が蓋然性の程度が高い閾値である旨を記載することを提案した。この提案には同意があるものの、「他の閾値と比べ、どの程度の高さな...