SSBJ スコープ2の算定・開示について議論

ロケーション基準に加えてマーケット基準または契約証書で開示
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サステナビリティ基準委員会(SSBJ、川西安喜委員長)は11月2日、第24回委員会を開催した。SSBJ事務局は、スコープ2の温室効果ガス(GHG)排出(企業が消費する、購入または取得した電力などから発生する間接的なGHG排出)について、ロケーション基準での算定・開示に加えて、マーケット基準での算定・開示または契約証書の開示を提案。ほとんどの委員からはこの方向性に異論はなかった。

ロケーション、マーケット基準を定義

国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のS2基準では、スコープ2についてロケーション基準での算定・開示に加えて契約証書がある場合はその開示も求めている(29項)。なお、契約証書の情報には、マーケット基準での排出量が含まれることがあるとしている(BC109項)。

この契約証書は、S2基準で定義されているものの、ロケーション基準などは定義されていない。そのため事務局は、GHGプロトコル(2004年)のスコープ2に関するガイダンスである「GHG Protocol Scope2 Guidance」を参考に、次の通り定義を提案した。

①契約証書:エネルギー生成に関する属性と一体となったエネ...