IFIAR テクノロジーに関する包括的な監視などを推奨

監査におけるテクノロジー利用の報告書公表
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監査監督機関国際フォーラム(IFIAR)は11月1日、「監査におけるテクノロジーの利用―考察、リスクとさらなる進化」と題した報告書を公表した。同報告書では、近年の監査におけるテクノロジーの利用状況の調査結果を提示。その上で、監査法人や基準設定主体、規制当局などが監査におけるテクノロジー利用を包括的に監視する必要性を強調している。

年次調査などで利用実態を把握

IFIARは54法域の監査監督当局による組織で、質の高い監査を促進し、国際的なレベルで監査監督を強化することを共通の目標としている(日本からは金融庁と公認会計士・監査審査会が参加)。2006年の設立後、2017年からは東京に常設事務局を置き、現在は金融庁の長岡隆・総合政策局審議官(国際担当)兼公認会計士・監査審査会事務局長が議長を務めている。

IFIARは、6つの大手監査法人から成るネットワーク(GPPCネットワーク)との対話やIFIARメンバーへの年次調査などを通して、監査におけるテクノロジー利用の実態把握を進めてきた。そこで得られた考察は、監査法人や基準設定主体、投資家、監査役(those charged with governan...