IASB シナジーの開示など求める
企業結合に関する公開草案を公表
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国際会計基準審議会(IASB)は3月14日、公開草案「企業結合―開示、のれんおよび減損」を公表した。企業結合の会計処理に関してIFRS第3号「企業結合」とIAS第36号「資産の減損」の改訂により、開示と減損テストの改善を提案している。意見募集は7月15日まで。 |
PIRでの意見に応える改訂
IASBは、2004年にIFRS第3号を公表し、2008年の改訂後、2013年から2014年にかけて適用後レビュー(PIR)を実施した。PIRでは、以下の意見が寄せられていた。
・投資家が、企業取得(買収)の業績(performance)について十分な情報を得られていない
・減損テストが高コストで複雑
・のれんの減損損失が遅すぎる(too late)ことがある
・のれんの償却を再導入すべき
これらを受けて、IASBは2020年3月に協議文書を公表し、改めて広く意見を募った。協議文書に対しては「開示の改善は支持するが、実務への配慮が必要」「減損テストは改善すべき」といった意見があったほか、償却の再導入については意見が分かれる結果となった。
その後の検討を経て、償却の再導入は見送られ(No.3583・5頁)、開示と減損テ...
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