新・経理実務最前線!Q&A 監査の現場から 第27回 連結子会社との決算日統一に伴うキャッシュ・フロー計算書の作成方法と開示
EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 大野 陽
近年、よりタイムリーな業績把握・開示を行うことや、将来のIFRSへの移行の準備として、親子会社間の決算日の相違を解消することを目的とし、「親子会社の決算日統一」を行う事例がしばしば見られます。 この点、日本公認会計士協会の会計制度委員会研究報告第14号「比較情報の取扱いに関する研究報告(中間報告)」(平成24年5月15日)を参考にすることになると考えられ、この中では損益計算書情報の取扱いについて複数の方法が示されています。一方で、キャッシュ・フロー計算書に関しては、決算日統一の取扱いを定めた公表物はありません。 このため、本稿では、子会社の決算日変更に伴うキャッシュ・フロー計算書の作成方法について検討するとともに、実際の開示事例においてどのような方法が選択されているか、事例調査の結果を紹介します。 なお、本稿の意見にわたる部分は筆者の個人的な見解であり、EY新日本有限責任監査法人の公式見解ではないことを予め申し上げます。 |
Q1
子会社の決算日を変更した際に、考慮すべき論点を教えてください。
A1
子会社の決算日の変更により、期ズレが解消し、損益の調整が必要となります。その方法は以下に述べる通り複数考...
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