<INTERVIEW>南成人 日本公認会計士協会 新会長 ~若い世代が夢と誇りを持って活躍できる魅力ある業界に

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 日本公認会計士協会(JICPA)の新会長に南成人氏が就任した。南氏は、監査業務を行う傍ら、監査論の講師として専門学校で27年間にわたり公認会計士試験の受験者を指導してきた経歴も持つ。本誌では、会長就任にあたっての抱負や今後の取組みのほか、有価証券報告書の総会前開示やサステナビリティ情報の開示・保証などについて話を聞いた。

1.会長就任にあたっての抱負と今後の取組み

――今後の抱負をお聞かせください。

若い世代が夢と誇りを持って活躍できる魅力ある業界にしていきます。そのための施策として大きく3点を考えています。

1点目は、監査の魅力向上です。JICPAでは「信頼の力を未来へ」というタグラインを掲げています。公認会計士が社会に貢献し、社会から信頼されるための一丁目一番地はやはり監査です。監査で社会から信頼され、社会に貢献していることを実感することで、若手は監査に魅力を感じていくと考えています。

2点目は、社会課題の解決に向けた取組みです。公認会計士の職域は広がっており、いまや約4万5千人いる会員・準会員の6割は税務業務やアドバイザリー業務、組織内会計士や社外役員など、監査以外に重きをおいて仕事をして...