経理の1年 【ミドル編】8月
IS経理事務所 代表 葛西 一成
はじめに
本連載では、事業会社で働く中堅経理パーソンの1年を追っていきます。前回( No.3724・16頁 )は、青山さんが初めて担当する連結決算業務に戸惑いながらも自分なりに工夫して理解に努めました。また、スキル不足を補うために夜間の決算実務講座の受講も始めたのでした。
そして今回は、いよいよ決算業務の本番を迎えた青山さんの奮闘をお伝えします。監査法人対応からはじまり、上場企業での連結決算の準備から処理までを経験していきます。
それでは、中堅経理パーソンである青山さんの1年をお楽しみください。
1.監査法人対応を任される
四半期決算の作業が始まってから数日が経った朝のこと。今日から監査法人のメンバーが来社し、四半期決算の監査が始まります。ES電機では経理部と同じフロアの入り口付近に監査部屋を設けており、決算期間中はここで監査が行われます。親会社に出向後、青山さんはあまり使われていないこの部屋についてなんとなく気になっていましたが、主計課リーダーの増岡さんから監査専用の部屋だと教わり、「専用の部屋が必要になるくらい決算中は監査法人が毎回来社する」ことを知ります。
ES電機の経理部では、監査法人が来社す...
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