サステナビリティ保証業務実務指針5000「サステナビリティ情報の保証業務に関する実務指針」公開草案の解説(前編)
有限責任監査法人トーマツ パートナー
デロイトトーマツサステナビリティ株式会社 代表取締役 後藤 知弘
日本公認会計士協会は、2025年10月15日にサステナビリティ保証業務実務指針5000「サステナビリティ情報の保証業務に関する実務指針」の公開草案(以下、「サス保実5000」という)を公表した。本稿では本公開草案の内容を2回に分けて解説する。前編ではサス保実5000の公表の経緯や概要等を解説し、後編では具体的な個別のポイントを解説する。なお、本稿の意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りする。
1.経緯
国際監査・保証基準審議会(IAASB)は、サステナビリティ情報の保証業務に対するグローバル・ベースラインを提供する包括的な基準として、国際サステナビリティ保証基準(ISSA)5000「サステナビリティ保証業務の一般的要求事項」(以下、「ISSA5000」という)を策定し、2024年11月に公表した。また、我が国においては、サステナビリティ情報の開示と保証の制度化の議論が進められている。現段階の議論では、有価証券報告書において、サステナビリティ開示基準委員会(SSBJ)が制定したサステナビリティ開示基準での開示が義務化される方向で検討が進んでいる。プライム市場上場企業の時価総額3兆円以...
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