東証の「グロース市場改革」の概要
東京証券取引所 上場部企画グループ 中村 咲百合
Ⅰ.はじめに
東京証券取引所(以下「東証」という)では、2022年4月に市場区分をプライム市場、スタンダード市場、グロース市場の3市場に再編し、その後、同年7月に設置した「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」(以下「フォローアップ会議」という)において、上場会社各社の中長期的な企業価値向上を支えていくための方策について継続的に議論を行っている。
フォローアップ会議における検討を踏まえ、2023年3月には、プライム市場、スタンダード市場の上場会社に向け「資本コストや株価を意識した経営」の要請を行う等の対応を実施しているが、それに並行して、グロース市場についても、「高い成長を目指す企業が集う市場」とし、まさに「グロース」というキャラクターを追求していくべく、2025年9月には、グロース市場の上場維持基準の見直しに係る制度改正案を公表するとともに、グロース市場の全上場会社に対して「高い成長を目指した経営」の働きかけを行うなど、「グロース市場改革」を進めている。
本稿では、グロース市場改革の背景や東証における取組みの概要について解説することとしたい。
Ⅱ.グロース市場改革の背景
1.コンセプト・...
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