ハーフタイム のれんは経営者の決断。透明性と比較可能性を高めた開示を

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日本基準における「のれん」の会計処理見直しの議論は、海外の投資家からも興味深く見られている。長年IASBに対し日本の経団連が「のれんを定期償却すべき」と意見してきたことは知られている。ところが今回、スタートアップというやや特徴的な企業を中心とするグループとはいえ、企業グループから「償却をやめて欲しい」という要望が出ているとは。

とはいえ、コーポレートガバナンスなどと異なり、会計基準のことは投資家のマジョリティが関心を持っているわけではない。多くの投資家は、「決めてくれればそれに合わせて分析をする」といい、会計基準そのものにはあまり意見をもたない。そして日常的に関心を持っていないと、グローバル基準と異なる部分には、うっかり間違える危険性から不満を抱く。J-GAAPが他の国際的な基準に比べ大きく異なるのが、こののれんの会計処理だ。15年~20年ほど前に比べると、日本企業も驚くほどM&Aを行ったり、無形資産をベースとしたビジネスをしている。のれんが発生し、その額が大きくなればなるほど、この会計基準の違いが見た目の数字に与えるインパクトは大きくなる。

「のれんを償却すべきか否か」は、国内だけではな...