「登録上場会社等監査人による監査の信頼性向上に向けた取組」等の解説

日本公認会計士協会 副会長(自主規制担当) 小倉 加奈子
 常務理事(品質管理レビュー・上場会社等監査人登録制度担当) 勝島 康博

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Ⅰ はじめに

2026年1月26日に、当協会は、プレスリリース「当協会の調査について(続報)」を公表した。このプレスリリースは、2025年8月8日に公表したプレスリリースの続報であり、2025年8月時点において上場廃止の決定に至った上場会社における会計不祥事に関する調査の進捗をリリースしたものである。

また、当該続報とともに、当協会は、「登録上場会社等監査人による監査の信頼性向上に向けた取組」(以下「取組」という。)と「新規上場会社等の会計不正事例を踏まえた監査上の対応について(通知)」を公表している。前者は、新規上場会社等の会計不正事例の発生を真摯に受け止め、社会からの監査に対する信頼性を維持・向上させるために、自主規制機関として、上場会社の監査の信頼性向上に向けた当協会の施策(及び施策の予定)を示したものである。後者は、その施策の一つとして、最近の新規上場会社等の会計不正事例を踏まえ、今後、監査業務を実施するに当たっての留意事項を、監査事務所 向けに取りまとめた通知文書である。

本稿では、取組において紹介する1から6までの施策の各項目について解説する。

Ⅱ 「取組」の主なポイント

1.個別事...