譲受人が特別目的会社である場合の金融資産の消滅範囲の明確化
株式会社三井住友銀行 財務企画部 主計グループ 上席部長代理 阪本 高志
企業会計基準委員会(ASBJ)は、「譲受人が特別目的会社(SPC)である場合の金融資産の消滅範囲の明確化」をテーマとする一連の公開草案 ① を本年2月27日に公表しました。本稿では、実務者が金融資産の消滅についての基本的な考え方と今回の改正の関係についての概要をつかむことを主眼に置き、詳細には立ち入らず、説明のために表現を一部簡略化して記述している部分があることをお断りします。なお、本稿は筆者の私見に基づくものであり、筆者が所属する組織の見解を示すものではないことも申し添えます。
Ⅰ.証券化取引について
金融機関等が保有する貸出金やクレジットカード債権等の金融資産を証券の形にして投資家へ販売することを証券化取引と呼びます。
具体的には、金融機関等は保有する金融資産をSPC等の"箱"に譲渡してひとまとめにし、そのSPCがその金融資産を裏付けに証券を発行します。投資家は証券を購入し、裏付けとなる金融資産からの利息や元本回収等のキャッシュ・フローを原資として証券の元利金を受け取ります。証券は、リスクとリターンの特性が異なる優先・劣後関係を持つ複数の階層に分けられることが多く、損失が生じた場合は劣後する...
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