会計基準の長い日々 第28回 リース会計基準(その2)~議論の膠着と急がば回れ作戦
公認会計士 西川 郁生
委員会との合同会議~航空業界の登場~
リース専門委員会はASBJの委員会と合同会議を開く形で、関係者から意見聴取を行うこととした。第1回の合同会議は2002年12月に開かれ、リース事業会社(サプライヤー)、リースのユーザー、監査人、商法学者という異なるセクターから1人ずつ招いて意見を聴いた。サプライヤー代表の渡辺基彦氏(セントラルリース会長)からは、リースに関する注記情報の有用性、会計基準の税制に与える影響への懸念などの意見が出た。注記情報があれば本表(例えばB/S)に計上しなくて十分という意見は、よくある議論で吟味が必要なものである。
基準改訂反対の声は、貸手側のリース事業会社からの強い意見を多く聞いてきた。2003年2月の2回目の合同会議では、ユーザー最大手といっていい航空業界の意見を聞くこととなった。当時の資料によれば、オフバランスされるFLの金額が最も大きいのは、日本電信電話(NTT)で、それに続くのが日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)であった。米国基準やIFRSでは航空機リースのオンバランス逃れ(FL逃れ)が続いていた。
この頃、IASBのトゥイーディー議長が、各国を回って行...
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