<IFRS COLUMN>暖簾に腕押し 第154回 失われた40年(6)
国際会計基準審議会(IASB)前理事 鶯地 隆継
新年度
4月は新年度のスタートである。桜が咲き、入学式があり、入社式がある。長かった冬も終わり、服装も変わる。引っ越しをして新居での新しい生活を迎える人達もいる。人生の節目に触れた教科書の匂いや、新居の部屋の香り、4月の長雨の雨の匂いなどは何年経っても記憶の片隅にあって、おそらく、一生消えないのだろうと思う。
ところで、どうして日本の学校は4月から始まるのだろうか。桜の咲く時期に入学式をするためとか、農繁期を避けるためといった諸説があるが、そうではなく、明治時代に決めた日本の政府の会計年度に合わせて4月始まりになったそうである。
では、どうして会計年度が4月始まりなのかというと、それは当時の税収が土地に対して税金をかける地租が中心であったからである。地租は、土地の面積に対して課税するものだが、それは農産物(主に米)の収穫から得られるものである。米は秋に収穫するので、現金化されて納税されるのは冬から春先の時期となる。政府の財政は納税額を確認してから支出を決めていた。このことから国の会計年度が4月始まりになったというのが有力な見解である。
いずれにせよ、国の会計年度に合わせて、学校も4月始まりとな...
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