会計基準の長い日々 第30回 委員2期目の滑り出し~同等性評価の始動とコンバージェンスの基本姿勢

 公認会計士 西川 郁生

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委員会人事とアドバイザー制度

委員任期の第1期は、役員賞与の実務対応報告とリースの議論の休止で幕を閉じた。設立時点の関係で、第1期は丸3年より短い2年8カ月となった。連続3期まで任期の更新が可能なため、退任する委員は13名中3名 に留まった。

新任期での特徴的な出来事は、2004年4月から委員会にアドバイザー制度が導入されたことだった。委員会側が設置を求めたものではない。「会計基準が市場関係者に大きな影響を与えることから、広範な識者の意見を反映させるため」という設置理由を、財団側から聞かされただけだった。

アドバイザーは、委員会と専門委員会に自由に参加し、発言できる、とされた。これだけだとASBJの委員の権限と何ら変わらないが、当然のことだが委員会での議決権はない。アドバイザーには7名の有識者 が選任された。議決権がないことは始めからアドバイザーに説明されていたはずだ。しかし、いきなり専門的会議の場に引っ張りだされた7名の方々は、困惑したに違いない。

創設から1年経たない2005年2月、アドバイザー各氏の意見交換と情報入手のために新たにアドバイザー会議が設置された。だが、アドバイザー制度そのも...