会計知識録 第43回 減損の鍵を握る資産のグルーピング
公認会計士 溝口 聖規
株式会社伊藤園(以下、伊藤園)が2026年1月27日、2026年4月期の連結純利益が前期比93%減の10億円になるとの業績修正を公表しました。前期比13%増の160億円を計画していた従来予想から、一転、150億円の下方修正になったとのことです。その要因として、原材料価格や人件費の高騰などによる経営環境の悪化に加え、販売が落ち込む自動販売機事業で約136億円の減損損失の計上を挙げています。 自動販売機事業の減損損失について、伊藤園は、「グルーピングの見直し」がきっかけとなったとしています。
今回は、減損検討のプロセスのポイントと資産のグルーピングの重要性について、解説したいと思います。
減損の時期
3月決算企業では、減損を1月~3月にかけて発表することが多いように思います。これは、減損が特定の事象が生じたことによる会計処理ではなく、経営者の見積もり、判断による会計処理であることが影響しています。後述しますが、減損は、固定資産の稼働率の低下や製品等の収益性が悪化するなどの「減損の兆候」が既に生じており、その状況が継続、悪化する中で、経営者による減損の判断の結果、会計処理が生じます。
企業が固定資産...
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