M&Aの経理実務を時系列で理解する 第8回 連結キャッシュ・フロー計算書とセグメント情報の暫定処理について

―会計処理・決算対応の要点―

株式会社Stand by C ・株式会社Stand by C Woman 公認会計士 松若 恵理子

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1.はじめに

前回( 第7回 ・No.3748)は、暫定処理に基づく資本連結を取り扱った。暫定処理とは、M&Aを実施した後に、取得企業(以下、「親会社」という)で必要となるPurchase Price Allocation(以下、「PPA」という)の手続きは、企業結合日から1年以内に実施すればよいため、それまでの被取得企業(以下、「子会社」という)の純資産額を暫定的なものとして処理することを意味する。具体的には、親会社の「投資」と子会社の「資本」を相殺する資本連結処理が暫定的なものであり、約1年後にPPAが終了し、子会社の純資産額が確定したときに改めて、資本連結の処理を行うということである。

従って、連結財務諸表の完成後に作成する連結キャッシュ・フロー計算書やセグメント情報も暫定的なものになる。しかしながら、暫定期間における作成方法は、通常の作成方法と変わらない。異なる点は、PPAが確定したときに、暫定期間に作成した連結キャッシュ・フロー計算書やセグメント情報の遡及処理が必要になるという点を念頭に置いて作成するということである。今回(第8回)は、初度連結時の連結キャッシュ・フロー計算書とセグメ...