新・経理実務最前線!Q&A 監査の現場から 第37回 実務における開示チェックのポイント

EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 深迫 裕

( 12頁)

開示書類は、企業活動の成果を投資家に伝えるための重要な情報源です。そこで、本稿では開示書類のチェックポイントをQ&A形式で取り上げます。

なお、本稿中の意見にわたる部分は筆者の個人的な見解であり、EY新日本有限責任監査法人の公式見解でないことを予め申し上げます。

Q1

上場企業は金融商品取引所の規則、会社法及び金融商品取引法に基づく開示(以下「開示書類」という。)が求められています。これらの開示書類作成に先立ち、準備段階で留意すべき事項を教えてください。

A1

適切な開示書類作成のためには、開示目的の理解、開示項目の網羅的把握及び企業の重要なトピックの整理が不可欠です。開示目的を理解し、開示項目の網羅性を確保するためには、企業内容等の開示に関する内閣府令、財務諸表等規則、会社法施行規則や会社計算規則等の開示規則に加え、金融庁が実施する有価証券報告書(以下「有報」という。)レビューの審査結果や公益財団法人財務会計基準機構が公表している有価証券報告書の作成要領等の活用が有効です。また、開示書類は企業活動の成果を反映することになるため、企業の重要なトピックを事前に整理する必要があります。

1.財務報告の...