新・経理実務最前線!Q&A 監査の現場から 第38回 臨時計算書類作成時の実務上の留意事項
EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 大町 聡志
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「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(2023年3月31日:東京証券取引所)」の公表を契機に、「株主還元策」への注目度が高まり、数年が経過しています。機関投資家との対話の中でも「株主還元策」が一つの重要なコミュニケーションツールとなる中で、政策保有株式の売却資金を原資にした株主還元を速やかに実行したい等のニーズから、臨時計算書類を作成し、期中に生じた損益を分配可能額に反映させるという判断を下す企業も増加傾向にあるように見受けられます。 今回は、機動的な株主還元策のための選択肢の一つとなりうる「臨時計算書類の作成」について、実際に臨時計算書類の監査対応をした公認会計士としての立場から、作成における実務上の留意事項を取り上げます。 なお、本稿中の意見にわたる部分は筆者の個人的な見解であり、EY新日本有限責任監査法人の公式見解でないことを予め申し上げます。 |
Q1
臨時計算書類を作成する理由を教えてください。
A1
株式会社は、各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならないとされています(会社法435条2項)。企業は、当該事業年度に係る計算書類等...
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