サステナビリティ開示実務対応基準「温対法におけるSHK制度の定める方法により測定し報告する温室効果ガス排出を用いて『気候基準』の定めに従う場合の開示」の概要

サステナビリティ基準委員会(SSBJ) 常勤委員 衣川 清隆

( 32頁)

Ⅰ.はじめに

2026年6月11日、サステナビリティ基準委員会(以下「SSBJ」という。)は、サステナビリティ開示実務対応基準第1号「温対法におけるSHK制度の定める方法により測定し報告する温室効果ガス排出を用いて『気候基準』の定めに従う場合の開示」(以下「本実務対応基準」という。)を公表した。

本実務対応基準は、サステナビリティ開示基準(以下「SSBJ基準」という。)を構成する。また、本稿執筆時点(6月26日)において、金融庁より、本実務対応基準を金融商品取引法における金融庁長官が定めるサステナビリティ情報の作成及び開示に関する基準として指定することが提案されている。

本稿では、本実務対応基準の公表の経緯及び概要を紹介する。なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、SSBJの公式見解ではないことをあらかじめ申し添える。

Ⅱ.本実務対応基準の公表の経緯

SSBJ基準の適用に向けた準備を進めている関係者から、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(平成10年法律第117号)(以下「温対法」という。)における「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」(以下「SHK制度」という。)の定める方法に...