新・経理実務最前線!Q&A 監査の現場から 第42回 株式の取得によるスタートアップ企業への投資に関する実務上の留意事項

EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 山内佑介

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近年、既存事業を取り巻く市場環境が大きく変化する中、事業会社にとって、将来の成長を支える次の事業の柱を育てることが重要な経営課題となっています。一方、新たな技術やビジネスモデルを自社内だけで生み出し、事業化まで進めるには、相応の時間と経営資源を要します。このため、自社が有していない技術、ノウハウ又は顧客基盤を有するスタートアップ企業への投資を通じて、新規事業の創出や既存事業とのシナジーの獲得を目指す取組みが広がっています。スタートアップ企業は、事業の立上げや成長投資を優先するため、赤字又は債務超過であることも少なくなく、このような企業の投資に際しては取得時における取得価額の妥当性の検討や取得後の評価に多くの判断を伴います。このような背景から、今回は、投資、とりわけ、株式の取得時の会計処理及び取得後の評価に関する留意事項を取り扱います。あわせて、上場会社が決算及び監査を円滑に進めるために、会計監査人と事前に協議しておくべき事項について解説し、各社の実務対応にお役立ていただきたいと考えています。なお、本稿中の意見にわたる部分は筆者の個人的な見解であり、EY新日本有限責任監査法人の公式見解で...