群雄割拠の電動スクーター市場(台湾)他【マネジメント倶楽部・World cafe】

このコラムは『マネジメント倶楽部』2020年1月号に掲載されました。
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A 群雄割拠の電動スクーター市場 【台湾】
台北市内では、公園やガソリンスタンドなど至るところに電動スクーターの充電ステーションが見られる。 台湾全土で1,200台以上あるとされるが、これは2011年に誕生したベンチャー企業、Gogoro(ゴゴロ)が設置したもの。2019年7月の台湾でのスクーター新車販売台数は約86,000台。このうち約14%が電動車で、うち9割がゴゴロ製だ。2018年にグッドデザイン賞金賞を受賞するなど、近未来的なフォルムで人気だ。
8月からは乗り捨てが自由なシェアサービス事業も開始している。これに対し、スクーター最大手のKYMCO(キムコ)が電池交換インフラを搭載した電動車を発表し、対抗している。新たな充電ステーションを約2,000か所設置する考えだ。台湾では大気汚染が深刻化しており、ガスを排出しない電動スクーターを台湾政府も後押ししてきた。当局は今後の輸出産業化を目論んでおり、企業間の競争はさらに激化しそうだ。


B カカオ豆の販売価格で世界に提言 【コートジボワール】
アフリカ大陸において赤道の北緯・南緯20度以内はカカオベルトと呼ばれる。カカオ豆は高温多湿な西アフリカが主産地だ。生産量で世界1位はコートジボワール、2位はガーナで、この隣り合う両国は世界のカカオ生産の約60%を占める。チョコレートの原料となるカカオ豆は、世界的に消費が伸びているが、生産国の価格政策や天候の変動、政情などに左右されることが多く、値動きも激しい。そこで、両国ではカカオ農家の収入増を目指し、価格の底上げを国際会議で提案するなど、販売価格の引上げで両国が協調している。OPEC(石油輸出国機構)に似た動きで、カカオの頭文字から「COPEC」と称される。カカオ豆を取り扱う企業にとっても、供給リスクは避けたいところで、今後のCOPECの動きに注目が集まる。


C 高級感あふれる「ヘリテージホテル」が増加 【シンガポール】
英国統治時代の1887年に開業した名門ホテル、ラッフルズホテルが、2年近い休業を経て営業を再開した。文豪サマセット・モームや名優チャップリンが好んだことでも知られ、全室がスイートという最高ランクの高級ホテルに位置づけられている。2016年に仏ホテルチェーン大手のアコー・グループが買収し、運営を継承したが、歴史的な建築はそのままに、IT設備を充実させた形で生まれ変わった。このほかにも、19世紀から残る旧商業施設を保全改修したシックスセンシズ・マックスウェルなど、植民地時代の歴史的建造物を高級ホテルに転換した「ヘリテージ(遺産)ホテル」の開発が相次ぐ。いずれも建築にストーリーという付加価値を与え、非日常空間を演出しながら、アジアの富裕層にアピールするのが狙いのようだ。


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