消費税率引上げに伴う変更契約書は原則,印紙税の課税対象

 本年10月1日から消費税率が8%から10%に引き上げられる予定だが,消費税だけではなく「印紙税」の取扱いにも留意しておきたい。消費税率引上げに伴い,請負契約等について,新たに課される消費税等相当額のみを増額するため,原契約書の契約金額等を変更する契約書を作成することもあろうが,この変更契約書は,消費税等の金額が区分記載等されている場合であっても,原則,課税文書に該当する。この点については,前回の2014年の引上げ(5%→8%)時にも議論となったところだが,改めて,留意点や考え方などを確認しておきたい。

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Q1

1  消費税等の金額が区分記載等されているか否かによって何が異なるのでしょうか?

A1

1  印紙税法の取扱いでは,以下の文書について,①消費税額等が区分記載されている,又は②税込価格及び税抜価格が記載されていることにより,その取引に当たって課されるべき消費税額等の金額が明らかである場合には,消費税額等を印紙税法上の記載金額に含めません(消費税法の改正等に伴う印紙税の取扱いについて(法令解釈通達))。

・不動産の譲渡等に関する契約書(1号文書)

・請負に関する契約書(2号文書)

・金銭又は有価証券の受取書(17号文書)

これらの文書は,記載金額に応じて異なる印紙税の税率が適用され,また,記載金額が一定額未満の場合は非課税とする免税点が設けられています。このため,「記載金額」に消費税額等の金額が含まれるか否かで,税額や課税の有無が異なる場合があります。

Q1

2  税額が異なるケースについて,具体例をあげて教えて下さい。

A1

2 例えば,請負契約書(2号文書)において,「請負金額1,080万円,うち消費税額等80万円」と記載されている場合は A1 の①,また,「請負金額1,080万円,税抜価格1,000万円」と記載した場合には A1 の②に該当し,消費税額等は記載金額に含めません。従って,記載金額1,000万円の請負契約書(2号文書)に該当し,印紙税額は1万円となります。

一方,「1,080万円(消費税等8%を含む)」と記載した場合,消費税等の金額が具体的に記載されていないため①②に該当せず,消費税額等を記載金額に含めます。従って,記載金額1,080万円の請負契約書(2号文書)に該当し,印紙税額は2万円となります。

(注)  建設業法2条1項に規定する建設工事の請負に係る契約に基づき作成される一定の契約書については,軽減税率が適用されます。
Q1

3  変更契約書の基本的な取扱いについて教えて下さい。
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