外国人材の受入拡大【マネジメント倶楽部・人事よもやま話-登場人物の会話から現代の人事労務を考えます】

このコラムは『マネジメント倶楽部』2019年3月号に掲載されました。

登場人物
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A:中堅衣料メーカーA社の代表取締役社長。「人が財産」を信条に日々社長業を全うしている。
C:A社の人事部長。社長の右腕として、人事全般を取り仕切る。



A:当社も定年を65歳に延長するか、パートを正社員化しないといけないね。

C:そうですね。募集してもなかなか人が集まりません。

A:でも、工場の現場は高齢者や女性ではなかなか大変だよ。本当に体力がいるし、毎日だからね。

C:それならば、外国人の若者がいいんじゃないですか。今回の入管法の改正で採用しやすくなるでしょうから。

A:そうだな。それを検討してみよう。同じ経営者団体に、技能実習生を受け入れている会社があるので、実際のところを聞いてみないとわからないが。ところで、新しい在留資格はどういうものだい。

C:今回入管法で認められた在留資格は、特定技能1号、2号というもので、14の業種に限定されます。とりあえず、技能実習生を紹介している商工会議所に連絡を入れて当社にも紹介して欲しい旨を要請してみます。ただ、将来的には、特定技能1号、2号の在留資格で長く働いてもらいたいですね。いろいろプランを練ってみます。

A:頼むよ。でも、どの程度の期間働いてもらえるのかな。受け入れてもすぐ帰国しなければならないということになると困るからね。

C:技能実習生の最長在留期間は5年になっています。少し前までは3年が最長でしたが、一定の要件の下で延びたようです。

A:その後、特定技能1号になるんだね。

C:新たな在留資格では、技能実習生の途中から特定技能1号に切り替えることができるということです。この特定技能1号のうち45%が技能実習生から移行する人で占めると言われています。この特定技能1号も最長で在留期間は5年です。

A:その上で、特定技能2号に移行できればよいのだね。

C:そうですが、けっこう厳しいみたいです。特定技能1号で技能が熟練した者は特定技能2号に変更できることになっていますが、特定技能2号の対象業種は当面建設業と造船業の2業種のみとなっており、技能試験の開始は2021年度を予定しています。

A:なかなか特定技能2号は厳しいんだな。特定技能2号は在留期間の制限はあるのかな。

C:在留の期間は更新できるそうで、場合によっては永住も認めるということです。

A:とりあえずは、制度の様子見だな。まずは、技能実習生で受け入れて、それから、特定技能1号に変更できれば、7、8年は働いてもらえそうだね。

C:そうですね。もう少し詳しく調べてみることにします。

A:何でもそう簡単にはいかないよ。でも、早めに計画を立てておかないとね。

一口解説:新しい在留資格

2018年12月に改正出入国管理法が可決・成立し、2019年4月より新制度が始まります。
 新制度では、特定技能1号、2号という新しい在留資格が設けられます。介護や建設、農業など14の業種で人材を受け入れ、5年間で最大34万5,000人を受け入れるとしています。
新しい在留資格

特定技能1号 特定技能2号
技能 相当程度 熟練
在留期間 5年 上限なし
家族帯同 ×




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