2022/12/01 14:00
自民党税制調査会(宮沢洋一会長)は11月30日、小委員会を開き、主要項目として、国際課税や車体課税、納税環境整備について議論した。
納税環境整備では、消費税のインボイス制度の円滑な実施に向けた所要の整備として、3つの見直し案が示された。また、電子帳簿等保存制度について、電子取引の取引情報に係るデータ保存の新たな猶予措置を整備するとした。
インボイス制度の負担軽減措置等を示す
納税環境整備では、来年10月1日からスタートする消費税のインボイス制度について、「⼩規模事業者に対する納税額に係る負担軽減措置」、「中⼩事業者等に対する事務負担の軽減措置」、「少額な返還インボイスの交付義務の⾒直し」が示された。
電子帳簿等保存制度については、電子取引の取引情報に係るデータ保存の現行の経過措置は、適用期限である令和5年12月31日の到来をもって廃止した上で、システム対応を相当の理由により行うことができなかった事業者を対象に、新たな猶予措置を整備するとしている。スキャナ保存制度や優良な電子帳簿の範囲についても、一定の見直しが行われる予定だ。
マンションの相続税評価も検討へ
このほかの納税環境整備では、加算税制度について、「高額な無申告に対する無申告加算税の割合の引上げ」や「一定期間繰り返し行われる無申告行為に対する無申告加算税等の加重措置の整備」が議題にあがった。
また、マンションの相続税評価について、年明け以降、租税法学者、不動産鑑定士、不動産業界の関係者などの意見も丁寧に聴取しながら、通達改正を検討していくことが示された。
国際課税では、第2の柱であるグローバル・ミニマム課税について、国際的な合意に沿って一定のルールを導入する方向で検討を行うとした。
~11月30日の議題~
主要項目② |