自民党税調 ○×等審議で要望項目を検討 【令和8年度税制改正動向ニュース ~与党税調の議論の行方~】

自民党税調 ○×等審議で要望項目を検討

自民党税制調査会(小野寺五典会長)は12月2日、小委員会を開き、経済産業部会などの各部会の要望項目を検討する「○×等審議」を行った。

所得税関係では、長年据え置かれてきた食事支給に係る所得税の非課税限度額を引上げることについて「△」(検討し、後日報告する)とした。住宅ローン減税に係る所要の措置や対象商品の拡充を含めたNISAの充実のための措置を講じることに関しては「マル政(○の中に「政」の字を入れた記号)」(政策的問題として検討する)に振り分けた。また、分離課税の導入を含めた暗号資産取引等の課税の見直しを行うことは「△」となった。

研究開発税制の拡充等は「マル政」

法人税関係では、新たな租税特別措置として「大胆な設備投資促進税制の創設」が要望項目に挙げられたが、「マル政」とされている。研究開発税制の拡充や上乗せ措置の適用期限の延長も「マル政」となった。

外国子会社合算税制(CFC税制)については、租税回避と関係しないものと考えられるにもかかわらず形式的に課税対象となる等の企業の負担を軽減するためなどに必要な見直しは「△」とされた。「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の適用期限の延長や拡充も「△」となっている。

インボイスの負担軽減の措置も「マル政」

相続税・贈与税関係では、上場株式等の相続税評価方法の見直しや死亡保険金の相続税の非課税限度額の加算について、それぞれ「×」(お断りする)とされている。消費税関係では、インボイス制度の中小・小規模事業者の負担軽減や影響最小化のために必要な措置を講じることについて、「マル政」とされた。

そのほか、「租税特別措置の見直し(廃止又は縮減合理化)」は「〇」(受け入れる)となっている。

〈〇×等審議の主な内容〉

所得税関係

●食事支給に係る所得税の非課税限度額の引上げ...△

●住宅ローン減税に係る所要の措置...マル政

●NISAの充実のための措置...マル政

法人税関係

●大胆な設備投資促進税制の創設...マル政

●研究開発税制の拡充・上乗せ措置の延長...マル政

●中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の延長・拡充...△

相続税・贈与税関係

●教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の延長...マル政

●死亡保険金の相続税非課税限度額の加算...×

消費税関係

●国境を越えたEC取引に係る消費税制度の見直し...△

●インボイス制度の中小・小規模事業者の負担軽減や影響最小化のための措置...マル政

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